賃貸マンションの一室を好みにリノベーションしています。

ベランダ側を天井をぬいて、コンクリートの躯体あらわしに。キッチン側の天井は夜の空のような紺色の壁紙。ライティングレールに照明やハンギンググリーンなどを取り付けて楽しむことができます。

床は無垢の気仙杉。マンションの住人たちと一緒にDIYで敷き詰め、濃いブラウンで塗装しました。素人しごとなので仕上がりはプロの仕事とは比較になりません。隙間があいていたり、塗装がムラになっていたりしますので、気になるかたもいると思います。それも部屋の持ち味、出来損ないくらいがかわいい、なんなら自分できれいにしてしまおう、と大らかに受け止めてくれるかたが向いていると思います。

フクロウが印象的な洗面スペースは一番のお気に入りです。壁紙職人さんも「ここは頑張って貼ったんだよー」と言ってくれました。洗面台の青い楕円のタイルも、こだわって探したもの。大工さんが「この形は貼りにくいのになあ」と言いながらきれいに仕上げてくれました。

お手洗いは部屋にどーんと立つ大木のようなスペースの中に。

開放的な空間を目指し、1LDKだった部屋の壁を取り壊してワンルームにしました。収納スペースは少ないですが、そのおかげでこまめに片付けをするようになり、「必要最低限だけど、すきなものだけ」で暮らすことが出来ています。荷物が多いかたは、大型収納家具をご用意ください。

友人や職人さんたち、たくさんのひとの想いのこもった大好きな部屋です。塗装が出来ていなかったり、つくりかけの部分もありますが、次に暮らすひとが自分の色を足して、すてきな部屋に育てていってくれたらといいなと思います。

そしてこの部屋の魅力は室内だけではなく、部屋のそとにも。 マンションの住人さんたちと屋上でBBQやヨガを楽しんだり、ときには食事をともにしたり。このマンションには「ただ寝に帰るだけ」ではなく、ご近所さんとゆるやかに繋がりながら暮らす楽しさがあります。エントランスでやエレベーターで顔をあわせばおしゃべりしたり、お土産やお裾わけをあげたりもらったり、困ったことがあれば助け合う、少し懐かしいようなあたたかな暮らし方。

部屋のなかだけではなく、マンション全体をつかって、暮らしを楽しんでくれるひとが部屋を住み継いでくれたらとても嬉しいです。